【注意喚起】赤ちゃんにはちみつを与えてはいけない本当の理由とは?

まめ知識

はじめに

「はちみつは健康に良い」とよく聞きますよね。ですが、1歳未満の赤ちゃんには絶対にNGという注意を見たことがある方も多いのではないでしょうか?

本記事では、その理由と背後にある細菌学的な事実を分かりやすく解説します。


なぜ赤ちゃんにはちみつを与えてはいけないの?

→ 答え:乳児ボツリヌス症のリスクがあるから

はちみつには自然界に存在する「ボツリヌス菌」の芽胞(がほう)が含まれている可能性があります。芽胞は、細菌が作る超耐久状態のカプセルのようなもので、普通の加熱や冷凍では死にません。

1歳未満の赤ちゃんは、腸内環境が未発達なため、芽胞が腸で発芽して毒素を出してしまい、深刻な中毒症状を起こすことがあります。


芽胞って何?

「芽胞(がほう)」とは、一部の細菌が過酷な環境から自分を守るために作る、休眠状態かつ超耐久状態の殻です。

芽胞の特徴:

  • 沸騰しても死なない(120℃以上でようやく死滅)
  • 冷凍しても休眠状態で生き残る
  • 胃酸にも強く、腸まで届く

例えるなら:

通常の菌が”生野菜”なら、芽胞は”硬い種”のようなもの。発芽できる環境になるまでじっと待っているのです。


大人や1歳以上の子どもはなぜ大丈夫?

  • 腸内に善玉菌が多く、ボツリヌス菌が増える余地がない
  • 胃酸や消化酵素が発達しており、芽胞が発芽する前に排除される

そのため、1歳を過ぎたらはちみつは安全に摂取可能です。


よくある誤解と注意点

誤解実際のところ
加熱すれば大丈夫芽胞は沸騰でも死なない。121℃以上・高圧で15分以上必要
冷凍すれば安全芽胞は低温に耐え、再び発芽可能
少しなら大丈夫少量でも乳児には危険。発症例あり

まとめ

  • はちみつにはごくまれにボツリヌス菌の芽胞が含まれていることがある
  • 芽胞は普通の加熱・冷凍では死滅しない
  • 1歳未満の赤ちゃんは腸内環境が未熟で、芽胞が毒素を産生してしまう可能性がある
  • 1歳を過ぎれば、安全に食べられる

保護者の皆さまへ

自然で体に良いとされるはちみつですが、「赤ちゃんには絶対に与えない」というルールは命を守る大切な知識です。

離乳食やおやつのアレンジにも十分ご注意を。

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