2022年に大分県別府市で起きた悲惨なひき逃げ事件。加害者である八田與一容疑者は今なお逃走中ですが、2025年には殺人容疑で逮捕状が出され、事件の性質が大きく変わりました。本記事では、事件の経緯、逃走による法的影響、そして懸賞金制度のリアルな仕組みまで解説します。
事件の概要|別府市で起きたひき逃げ
事件が発生したのは、2022年6月29日の夜。大分県別府市の交差点で、信号待ちをしていた大学生2人に軽乗用車が時速100km近くで突っ込み、1名が死亡、もう1人も重傷を負いました。
ブレーキ痕はなく、アクセルを踏み続けた痕跡があったことから、警察は故意の可能性も視野に入れて捜査を開始しました。
逃走とその後の展開
衝突後、八田容疑者は車を現場に放置し、裸足のまま約2km逃走。その後の足取りはつかめておらず、2025年6月には「殺人・殺人未遂」の容疑で全国指名手配となりました。
- 重要指名手配犯に指定
- 報奨金最大800万円
- 公訴時効がなくなり、逃げても無意味に
逃げたことで罪は重くなるのか?
結論から言えば、逃げたことによって罪は重くなります。
逃走による加重要素
- 救護義務違反(道路交通法):10年以下の懲役または罰金
- 証拠隠滅・反省なしなどの心証悪化
- 殺人罪への切り替えにより「時効なし」「最長で無期懲役」へ
時効が「取り消された」って本当?
殺人罪にはそもそも時効が存在しません。したがって、「ひき逃げ」のままなら時効あり(10〜20年)でしたが、殺人罪に切り替わったことで永久に逃げ切れない状態になりました。
懸賞金(報奨金)制度とは?本当に800万円もらえるの?
2023年9月以降、八田容疑者には最大800万円の懸賞金が設定されています。これは、国(警察庁)と民間団体が協力して運用する制度で、犯人の逮捕に直接つながる有力情報を提供した人に報奨金が支払われる仕組みです。
懸賞金の内訳
- 国(警察庁)からの報奨金:最大300万円
- 民間団体などからの報奨金:最大500万円
注意点:「最大金額=確定ではない」
「最大800万円」とはあくまで上限であり、実際に全額が支払われるかどうかは情報の貢献度・関与人数によって異なります。
- 決定的な情報なら高額(単独提供なら全額の可能性も)
- 複数人が関与していた場合、分割支給になる
- 判断は警察庁による評価・裁量で決定
情報提供の方法
- 最寄りの警察署
- 全国共通ダイヤル #9110
- 警察庁の懸賞金ページの専用フォーム
匿名でも通報は可能ですが、報奨金の受け取りには本人確認が必要です。
まとめ
- 八田容疑者の事件は当初「ひき逃げ」→後に「殺人容疑」へ
- 逃走により心証が悪化し、罪が重くなった
- 殺人罪に切り替わったことで時効がなくなった
- 懸賞金制度はあるが、全額が保証されているわけではない
罪から逃れるための逃走が、かえって取り返しのつかない状況を生んだこの事件。今後の動向にも注目が集まります。
よくある質問(FAQ)
Q. 八田容疑者は今どこにいるの?
2025年6月現在も逃走中で、全国指名手配されています。
Q. なぜ殺人罪になったの?
ブレーキを踏まずに時速100kmで突っ込んだことなどから、故意の可能性があると判断されたためです。
Q. 事件の時効はいつまで?
殺人罪に切り替わったことで、公訴時効は存在しません。
Q. 捕まえたら本当に800万円もらえるの?
懸賞金制度の上限が800万円であるだけで、実際の金額は警察の評価によって決定されます。単独で決定的情報を提供すれば高額の支給もあり得ますが、分割されるケースもあります。